株式会社電脳交通
地域交通事業 事業部長
土井 侑翼 さま

地域交通の課題解決は、
事業者と行政の「共創」にあり。
自治体ビジネスは「基礎理解」
の土台づくりから。

会社名
株式会社電脳交通
事業内容
タクシー配車システム開発・提供
タクシー会社の配車業務受託運営サービス
※会社名、役職等は取材時のものです

徳島県徳島市で、わずか9台の小さなタクシー会社の経営をITの力でV字回復した経験から誕生した株式会社電脳交通様。地域交通の課題を解決すべく、タクシー事業者向けクラウド型配車システムの開発や提供、地域交通ソリューションをゼロから構築するサービスを展開されています。今回はそんな電脳交通様に弊社の動画サービス「WINPASS」を導入いただき、地域交通事業部長・土井様にサービス導入後の変化などについてお話を伺いました。

衰退する地域交通… 
課題解決の第一歩は「相手を知る」から

――まずは電脳交通様の事業内容を簡単に教えてください。

タクシーを中心とした交通事業者様向けにクラウド型の配車システムの提供、および配車のコールセンター業務の受託サービスなどを提供しています。クラウド型の配車システムはインターネット環境があればすぐに導入でき、コストを抑えられるところが強みです。

――自治体ビジネスに参入されたのは、いつごろからですか?

2019年から地域公共交通の課題解決として事業者と共に「地域交通アライアンス」を発表し、全国20以上の地域で2年にわたる実証実験を実施していました。その知見をベースに2021年から「地域交通事業部」というチームを社内に発足させ、全国各地の事業者と一緒に公共交通における課題解決を一緒にやっていこうと自治体への営業活動を始めています。

――自治体ビジネスに関して、どのような課題感をお持ちでしたか?

それまでの「地域交通アライアンス」の取り組みもあり、行政側から相談が持ち込まれるケースもありました。ただ徳島発のスタートアップである弊社が、全国の交通課題を解決するためにはどうしたらいいのか?と考えていたんですね。

地域交通事業部内でも自治体ビジネス経験のある人、ない人が入り混じっていたので、行政の仕事のルールや案件受注に至る独特の業務フローといった基礎知識の理解もメンバー間でばらつきがあり、体系的に知識をインプットする必要があると感じていました。

動画で基礎を理解、その後にワークショップ形式の研修
「二段構えのインプット」

――自治体ビジネスを基本から学ぶための方法を模索される中で、「WINPASS」はどのように知りましたか?

あるとき「行政×スタートアップ」をテーマにしたセミナーが開催されると知り「これだ!」と思い、参加させていただきました。お話を聞いてみて「これはメンバーに聞かせたい!」と思いましたね。それがLGブレイクスルー代表・古田さんのセミナーでした。

そこから問い合わせをさせていただき「メンバー全員で自治体ビジネスの基礎知識を身に付けたい」「ディスカッションしながら実務的な自治体営業の仕方を知りたい」といった要望をお伝えしました。
LGさんからは「ディスカッション形式の集合研修は、自治体の仕組みをある程度理解したうえで行ったほうが有意義な時間になる」というご提案をいただき、最終的に「WINPASS(動画)で基礎知識を身に付けたあと、ディスカッションを含む集合研修を行う」という形を採用させていただきました。

――導入の決め手」は、どこにあったのでしょう?

決め手は2つです。1つは「各自のペースで進められること」ですね。弊社のメンバーは全国に散らばっており、稼働時間も様々です。フレキシブルに働くメンバーも多い中で「それぞれのペースで進めるにはどうしたらいいか?」と方法を模索していました。

動画研修なら時間を切り分け、自分のペースで学習できます。現場で上手くいかないときがあっても動画で見返せるため、振り返りの材料にもなります。また、新たにジョインしたメンバーに学んでもらえるコンテンツが手元にある、ということにも魅力を感じました。

「集中力が途切れない視聴時間が嬉しい」「シンプルで完璧な内容」

――導入後、メンバーからの感想をお聞きしていれば教えてください。

まず自治体ビジネス未経験のメンバーからは「とても分かりやすい」という声がありました。自治体職員の方がどんなポリシーで働かれているかも、事例と合わせて学べます。

また「動画1本の視聴時間が5分~20分と短いので見やすい」という評価もありました。1本の動画が30分~1時間あると視聴時間を捻出するのが大変ですし、集中力が続かないときもあります。伝えたいことが完璧にまとまっているだけでなく、1本の視聴時間が短いことは良かったですね。

また自治体ビジネスの経験があるメンバーは肌感覚でやっていたこともあり、誰かに教えるときに言語化しずらいところがありました。その点WINPASSの内容は体系的に整理されているため「どう伝えれば分かりやすいのかがクリアになった」という声も多くあがっていました。

――WINPASSを導入後、何か変化はありましたか?

大きく変わったのは、メンバーの「事前準備の質」が向上したことです。自治体の総合計画や個別計画の策定状況、これまでの会議体の議事録を含め、基礎情報を持った状態で自治体職員の方にヒアリングできるメンバーが多くなりました。

動画の中にもありますが、行政は基本的に情報をオープンにしている組織です。そのことを知らずに「課題は何ですか?」と聞くことは、民間企業同士なら通常のヒアリングですが自治体職員の方からすると「全然調べてきてないんだ……」という感覚になってしまいます。情報把握&理解のうえで関係を進めることが重要、ということを学ばせていただきました。

また自治体ビジネスの基本的なスケジュールも理解できました。次年度の予算枠獲得までの提案は秋口以降、難しくなること。各フェーズに自治体独自の仕組みが存在していること。動画を視聴することで社内メンバーに共通認識ができました。案件を進めていく工程において「今、自分はどのフェーズにいるのか?」という状況認識能力も向上したと思います。

こうした基礎知識を身に付けるための研修は当初「自社で行う」という方法も考えましたが、膨大な量の資料設計・作成は大変です。体系的にまとめられているWINPASSを導入すれば、社内研修の工数削減にもつながるのではないかと思います。

――今後の展望について教えてください。

事業も2年目になり、組織も拡大。おかげさまで引き合いも非常に増え、今後も事業拡大をしていくつもりです。公共交通の課題解決は、その土地で営業する交通事業者と一緒に進めていかなければならないと思っています。ただ自治体や行政からいきなり案件が持ち上がると、事業者側としては「どこから物事を進めていいか、よく分からない」というケースが非常に多くあります。

「どうしたらいい?」という弊社への相談もここ1年で増えました。そんなとき「行政はこんなふうに考えているので、このように進めてはいかがでしょうか」と行政と交通事業者が発展的に会話できるようサポートを行う。私たちの価値はそうしたところでも発揮できるのでは、と思っています。

行政と交通事業者が建設的に対話し、上手く連携して互いの力を発揮する。互いのバックグラウンドを理解し合うことが交通課題解決に重要なファクターであり、その土台づくりにWINPASSに貢献していただきました。今後も地域の交通課題を解決するために頑張っていきたいです。